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火星の家で朝ごはんを食べる。窓の外は、赤い大地。
ちょっと憧れますよね。でも、暮らすとなると、すぐ気になることがあります。
息をする空気は、どこから持ってくるの?
地球から運ぶだけでなく、現地で作れたら助かりそうです。そこで実際に試されたのが、MOXIEという小さな装置でした。1
火星の空気は、全部持っていく?
二人が地上で、未来の火星生活に必要なものを相談しています。まず気になるのは、息をするための酸素です。

オレンジの人「暮らす分を、全部地球から運ぶの?」
家や食べ物だけでなく、息をするための酸素も必要です。現地の材料から作れたら、運ぶものを減らせるかもしれません。

青い人「火星で酸素を作れるか、装置を運んで試したんだ。」
MOXIEは、NASAの探査車に積まれた実験装置。火星の大気にある二酸化炭素から、酸素を取り出しました。

オレンジの人「地球の実験室を出ても、働いたんだね!」
2021〜2023年の16回の実験で、合計122グラムの酸素を製造。火星の環境で確かめた、現地調達への一歩です。

青い人「息をする分だけでなく、帰りのロケットにも関係するんだ。」
酸素はロケットの酸化剤にも使えます。必要な量を製造し、蓄える設備は、次に考える課題です。
人物・探査車・装置はAI生成の説明用イラストで、実物や火星基地の再現ではありません。二人は計画を考える案内役です。16回・合計122グラムは、NASAが2023年にまとめた2021〜2023年の実験結果です。 [1]
火星の空気を、そのまま使うの?
2コマ目の探査車には、何を材料に酸素を作る装置が載っていたのでしょう。
そのまま吸う、という話ではありません。
MOXIEが材料にしたのは、火星の大気に含まれる二酸化炭素です。記号で書くと、CO₂。炭素1個と酸素2個からできています。
この中から、酸素を取り出せないか。装置の中で電気化学的な反応を起こし、それを試しました。1
火星の大気を、完成した飲み物ではなく、加工する前の材料として見るような発想ですね。
もう火星で試しているの?
はい。MOXIEは、NASAの探査車パーサヴィアランスに積まれ、火星で実験しました。
NASAが2023年にまとめた結果では、16回の実験で作った酸素は、合計122グラムです。1
最後の実験は2023年8月。MOXIEの酸素製造実験は終了していて、今も作り続けているという意味ではありません。1
122グラムと聞くと、小さく感じるかもしれません。
でも、ここで確かめたかったのは、「大勢が暮らす分を作れたか」よりも、火星の環境で、現地の材料から本当に酸素を作れるかということでした。
酸素って、人が吸うためだけじゃないの?
NASAが挙げる用途には、帰りのロケットもあります。1
ロケットには、燃料と反応する「酸化剤」も必要です。酸素はその役割に使えます。
つまり、火星で酸素を作る話は、現地で暮らすことだけでなく、地球へ帰る準備にもつながるわけです。
「空気の実験かと思ったら、帰りの便にも関係していた」。ここは、ちょっと意外ですよね。
では、あとは大きくするだけ?
大きくすることも、大切な課題です。さらにNASAは、作った酸素を液体にして蓄える仕組みも、次の課題として挙げています。1
料理でも、材料を一度作れることと、毎日必要な分を用意して保存することは違いますよね。
酸素も、作れたらそれで終わりではありません。必要な量を作り、蓄え、使うところまでつなげて考える必要があります。
これで、火星に住めるようになった?
MOXIEが確かめたのは、小型装置で酸素を作ることです。人が暮らす基地全体を動かしたわけではありません。1
それでも、一つの設備について「火星で本当に働いた」と分かった意味はあります。
家を建てるときも、台所の水が出ただけで生活の準備が全部終わるわけではない。でも、水が出るのを確かめることは欠かせない。そんなふうに一つずつ積み上げていく研究なんですね。
観測所の「ほぇ〜ポイント」
火星までの長い移動は、人工冬眠で過ごせるのでしょうか。こちらにも、SFのベッドの手前にある研究があります。